優遇税制を活用して賢い医院経営をしよう!

よく歯科医院の数は、コンビニエンスストアより多いといわれますが、実際の数字はどうなのでしょうか。厚生労働省の「平成25年(2013)医療施設(動態)調査」によると、平成25年10月1日現在の歯科診療所の数は68,701となっています。一方、コンビニエンスストアの数は、同じ月の数字で48,908(日本フランチャイズチェーン協会:「JFAコンビニエンスストア統計調査月報」)。これを見るだけでも、いかに歯科医院の数が多いかがわかります。

このように歯科医院間の競争は大変ですが、優遇税制を活用して厳しい経営環境を乗り越えていくことが大切です。そこで、今回は優遇税制のなかでも、生産性向上設備投資促進税制について紹介していきます。

優遇税制とは?

優遇税制とは、経済活動の促進など、政策的な理由により通常の税制要件を緩和し、経済活動の活性化を図ろうとするものです。政府が経済活動を支援してくれる制度なので、積極的に活用しましょう。優遇の内容は各優遇税制によって異なりますが、個人であれば所得控除や税額控除、法人であれば、損金算入限度額の引き上げや一括償却などさまざまなものがあります。

税制の優遇を受けるためには、制度ごとに定められた適用要件を満たすことが必要です。さらに、適用要件を満たしたからといって自動的に税が優遇されるわけではなく、確定申告において優遇を受ける旨を申告するとともに、必要な書類を添付する必要があります。

生産性向上設備投資促進税制

生産性向上設備投資促進税制とは、一定の要件を満たした設備投資を行った場合に、その事業の用に供した日を含む事業年度において、特別償却または税額控除を認めるというものです。なお、平成26年1月20日から平成28年3月末日までの期間については、特別償却または税額控除の上乗せ措置がありますので、設備投資の予定がある場合には早めの申告をおすすめします。

適用対象となるのは、青色申告をしている法人または個人です。したがって、白色申告の場合には、この優遇税制を受けることはできません。適用対象となる資産は、生産等設備を構成する機械および装置、工具、器具および備品、建物、建物附属設備、構築物、ソフトウエアになります。

適用要件

生産性向上設備投資促進税制は、生産性の向上を図ることが目的なので、生産性の向上が認められることが必要です。具体的には、次のいずれかに該当しなければなりません。

1.先端設備であること

最新モデルかつ生産性向上1%以上であることが要件になります。設備メーカーから証明書を受け取って、それを添付することで適用を受けることが可能です。

2.オペレーションの改善に資する設備であること

設備を導入することによってどれだけ利益が改善するかという投資計画を提出し、公認会計士または税理士の事前確認を受けたうえで、経済産業局に申請します。要件として、投資利益率が15%以上(中小企業者等は5%)である必要があります。ちなみに、投資利益率=(営業利益+減価償却費)の増加額÷設備投資額で算出することができます。

「特別償却」「税額控除」について

優遇税制の内容としては、「特別償却」または「税額控除」があります。償却限度額は、設備などの取得価額の50%相当額(建物または構築物にあっては25%相当額)です。ただし、平成26年1月20日から平成28年3月31日内に取得・供用した場合については、即時償却することができます。

税額控除額については、設備などの取得価額の4%相当額(建物または構築物にあっては2%相当額)です。ただし、平成26年1月20日から平成28年3月31日内に取得・供用した場合については、設備などの取得価額の5%相当額(建物または構築物にあっては3%相当額)となります。なお、税額控除額は、当該事業年度の法人税額の20%相当額が限度です。

歯科医院での活用方法を知ろう!

歯科医院においては、適用要件の「先端設備であること」を満たす設備投資として、歯科用レセプトや電子カルテなどのソフトウエアが対象となります。ソフトウエアの取得価額要件は、70万円以上のもの、または、取得価額が30万円以上で、かつ、一事業年度における取得価額の合計額が70万円以上のものでなければなりません。

また、適用要件の「オペレーションの改善に資する設備であること」については、設備を導入することによってどれだけ利益が改善するかを明確にすることで歯科用ユニットやCTなどの設備も対象となる場合があります。

以上のとおり、対象となる商品や条件は限られますが、電子カルテやレセプトの電子化については避けられない情勢にあり、またオペレーションの改善も歯科医院の大きな課題です。歯科医院においても優遇税制について理解し、うまく活用してくことが求められます。

本制度は、適用期間が平成29年3月31日までに取得・事業の用に供することとされているので、利用する場合には期限切れにならないよう注意してください。

いかがでしたか?タカラベルモントでは、先生と一緒にこれからの医院づくりについて考えさせていただきます。いつでもお気軽にお声掛けください。

参考:経済産業省:生産性向上設備投資促進税制