仕事の効率がみるみる上がる!業務の「見える化」のコツ

スタッフが10人規模の歯科医院だと、さまざまな業務の手順や方法が暗黙のうちに共有されていることが多いものです。しかし、それでは「ムダな作業が生じていることに気付かなかった」「新しく雇ったスタッフへの教育ができなかった」などの問題が発生します。業務を「見える化」することで院内の仕事の効率を上げるばかりでなく、トラブルが起きにくい環境をつくりましょう。

トヨタの製造現場で使われてきた「見える化」という手法

「目で見る管理」から生まれた「見える化」という職場マネジメント手法は、トヨタ自動車の製造現場で生産の効率化やトラブル回避のために古くから使われてきました。製造現場以外でも効果があることから、近年ではさまざまなビジネスの現場でも用いられるようになっています。具体的には、現場にある「見えるもの」や「見えること」を共有して、全員が的確な判断や問題解決ができるようにすることをいいます。

「見える化」を実践する3つのポイント

「見える化」を実践するには、3つのポイントがあります。歯科医院の例に当てはめて、説明していきましょう。

情報よりも「見えるもの」を重視する

異常事態の発生を情報でいち早く把握することができても、その原因は製造現場に行ってみないとわからないことが多いもの。現場での業務を「見える化」することで初めて問題を発見し、解決することができます。例えば、歯科材料の突然の不足。発生頻度や不足しやすい品などの確認も大切ですが、発注から在庫管理までの業務の流れを「見える化」することが直接的な解決につながります。

全員が共有できるシンプルな基準をつくる

現場では「道路に引かれた横断歩道の線」や「オーケストラの指揮者の合図」のように、全員がぱっと見て同じ認識を共有できる、シンプルでわかりやすい判断基準が必要です。歯科治療に携わる歯科医院でも、朝の準備の役割分担を掲示する、歯科材料などの保管場所にラベルを貼って探し物の手間を省くなど、さまざまな工夫が求められます。

現場教育でムダやリスクを見抜く力を養う

「見える化」の到達目標は、ムダやリスクをなくすことです。そのためには、全員で共有した業務の流れや課題を共通認識にまで落とし込み、現場教育を行うことが大切です。そうすることで、誰もがムダやリスクを見抜く力を養い、仕事の効率アップやトラブルの回避が可能になります。これは製造現場のみならず、すべての仕事にも通ずることでしょう。歯科医院では、患者さんへの対応から歯科治療の流れ、バックヤードでの作業などすべての業務において、このような意識が必要です。

業務マニュアルの作成から「見える化」を始めよう

「見える化」を始めるには、まず職場の整理・整頓を行い、集めた業務情報を「業務マニュアル」にまとめます。以下が業務マニュアルの作成手順です。

1.業務情報の収集

最初に業務資料を集め、業務経験者から業務の基本的事項からノウハウまでを聞き取ります。日常的にメモやメールなどを活用して、思いついたときに業務内容を記載する方法がおすすめです。もし資料が何もない場合は、業務経験者に実際に業務を再現してもらうといいでしょう。

2.業務内容の整理と分析

収集した業務内容を分析すると、これまで気付かなかった業務の問題点や注意点に気付くことができます。

  • スタッフ、お金、書類などのリソースごとに作業を書き出す
  • 見積もり、請求、納品などのフェーズごとに作業を区切って、フロー図の作成やリソースとの関連づけをする
  • 日時の制限(締め日、月次、週次、日次など)があれば上記のフロー図に記入し、各作業にかかる時間の目安を立てる

上記のような分析の結果、「昔のマニュアルどおりにやっていたために発注ミスが起きていた」という原因の解明や、足りない書類の判明などにつながることがあります。

3.業務マニュアルの構成と作成

業務を俯瞰できるように、業務マニュアルには大きな区切り(目次や概略)から小さな区切り(手順の説明)までを盛り込みます。業務ルールとなりにくい現場のマナーや心遣いなどは、業務を円滑に進めるコツとして添えておきましょう。

  • 目次
  • 業務の目的やターゲット
  • 業務の概要、フロー図
  • 各業務の手順説明や注意点、コツ
  • 参考資料

「見せる化」にならないようにマニュアルには改善を

仕事の効率化や職場のリスクマネジメントのために、「見える化」は有効な手法です。しかし、どんな立派な業務マニュアルを作っても、その運用がルーズであっては意味がありません。ただの「見せる化」にならないためにも、マニュアルをきちんと運用できているかを互いにチェックして改善を加えていくことが必要です。

いかがでしたか? タカラベルモントでは、先生と一緒にこれからの医院づくりについて考えさせていただきます。いつでもお気軽にお声掛けください。