「パラレルキャリア」で変わる歯科医師の働き方―経営者はどう受け入れる?

価値観やライフスタイルの多様化により、人々の働き方は変わりつつあります。昨今では、本業以外に学びや活動の場を持つワークスタイルであり、ライフスタイルでもある「パラレルキャリア」が注目を集めています。そして、歯科医師にもそうしたキャリアを求める人が増えています。今回は、経営者がパラレルキャリアを望む人材をどのように活かすかについて考えてみましょう。

歯科医師が望むパラレルキャリアとは?

パラレルキャリアは、現代経営学の発明者として知られるピーター・ドラッカーが提唱した概念で、「本業以外に学びや活動の場を持つワークスタイル(ライフスタイル)」を指します。具体的には、NPOやプロボノ(専門家によるの社会貢献活動)、コミュニティーカフェ、社会人大学院、SOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)、コワーキングスペースなどで活動の場を広げることです。

歯科医師の場合、医療の知識を活かしてボランティア活動をしたり、社会人大学院で経営学や英語といった医学以外の知識を学んだり、SOHOやコワーキングスペースで起業に挑戦したりといったケースが考えられます。

雇用側はパラレルキャリアの歯科医師を受け入れるべきか?

従来の働き方を当たり前と考える経営者は、パラレルキャリアを望む歯科医師に対して「本業に集中しないのでは?」と不安を覚えるかもしれません。ところが、パラレルキャリアに打ち込む人材は、そのような活動の場で得られた気づきや経験、スキル、人脈などを本業に還元しようという意識が強いといいます。

結果として、パラレルキャリアを通して本業での“働く意味”を再発見し、急成長することもあるのだそうです。こうした人材こそが、これからの歯科医療の現場にも必要なのではないでしょうか。

優秀な人材確保のためにはキャリアカウンセリングが必要

パラレルキャリアの人材を採用する際に注意したいのが、離職問題です。パラレルキャリアでは、本業以外で収入が生じることがあります。これを「就業規定の副業禁止に反する」といったように無下に否定していると、これからの時代は優秀な人材が定着しない可能性があります。経営者には、多様な働き方を受け入れる柔軟さが求められているのです。

優秀な人材を確保し、離職を防ぐためには、雇用側は本人とキャリアに関して随時しっかりと話し合うことが大切です。歯科医師としてどのようなキャリアを歩みたいのか希望を聞き出し、当院においてどのような働き方が適しているのかを相談し、しかるべき対応をしましょう。

コミュニケーションを深めてチームワークの強化を

歯科医師やスタッフのパラレルキャリアを認めたときは、現場が混乱したりトラブルが生じたりしないよう、体制や環境づくりに配慮する必要があります。最も懸念されるのは、業務上のコミュニケーションが希薄になり、仕事に支障が出たり、他のスタッフの不満が募ったりすることです。

例えばWeb上のコミュニケーションツールを導入して、スタッフ同士がお互いのスケジュールを把握する、日々の業務報告を行って重要事項を共有するなど、コミュニケーションを深めてチームワークを強化する工夫をしましょう。

新時代の歯科医院における雇用のあり方

今後はパラレルキャリアをはじめとして、テレワーク(情報通信技術を活用した、時間や場所にとらわれない働き方)や複業(複数の収入源を持つ働き方)など、多様なワークスタイルやライフスタイルを求める歯科医師やスタッフの増加が予想されます。スタッフの仕事への意欲や充実感なくして、患者さんによりよい治療やサービスを提供することはできません。このような状況に柔軟に対応していくことは、新時代の歯科医院の必要条件といえるでしょう。

いかがでしたか?タカラベルモントは先生と一緒にこれからの医院づくりについて考えさせていただきます。いつでもお気軽にお声掛けください。