高齢の患者さんとのコミュニケーションにおける3つのポイント

高齢の患者さんと、どのようにコミュニケーションをとればいいのか悩んだことはありませんか? 高齢者といっても、心身ともに元気な方から介護を必要とされる方までさまざまいらっしゃいます。過度に世話を焼いて怒らせてしまったり、逆にサポートが足りずに困らせてしまったりすることがあるかもしれません。今回は、歯科診療において求められる高齢の患者さんとのコミュニケーションのヒントをご紹介します。

高齢の患者さんに接する際の基本とは?

年齢を重ねると、目や耳が悪くなる、足腰が思うように動かなくなる、もの忘れが多くなるといった、身体機能の低下を実感するようになり、周囲の手助けが必要になってきます。しかし、高齢者はほとんどのスタッフにとって「人生の先輩」です。相手の体調に配慮すると同時に、人格を尊重することが重要です。

デンマークで生まれた「高齢者福祉の3原則」に学ぶ

高齢者とのコミュニケーションで参考にしたいのが、デンマークで生まれた「高齢者福祉の3原則」です。高齢者の自立性を尊重しながらケアを行うための基本的な考え方が示されています。

  1. 生活の継続性
    高齢者ができる限りそれまでの生活を変えずに暮らしていけるように配慮する
  2. 残存能力の活用
    高齢者が現在持っている能力を損なわないよう、できることまで手助けしないようにする
  3. 自己決定権
    高齢者自身が生活のしかたを自己決定し、周囲はそれを尊重して支える

こうした理念を理解したうえで、どうすれば高齢の患者さんと良好なコミュニケーションをとれるのか考えましょう。

高齢者の歯科治療における3つのポイント

「高齢者福祉の3原則」をふまえると、高齢者に歯科治療をする際のコミュニケーションには、次の3つのポイントがあります。

1. 高齢者のペースに合わせて安全に配慮した対応を心がける
高齢者一人ひとりのペースに合わせて対応することが重要です。例えば、院内を移動する際に歩くスピードが遅くても、決してせかすことなく待つようにしましょう。また、足腰が弱っていると転んでしまう可能性があります。スタッフが寄り添うように立ち、いつでも支えられるようにしておくと、より安心してもらえるでしょう。

2. 話は簡潔にわかりやすく伝える
高齢になると、言葉が聞き取りにくくなったり、会話のスピードについていけなくなったりします。相手に合わせて、必要なことを簡潔に伝えるようにしましょう。また、表情や身振り手振りを交え、言葉を補う工夫をすることも重要です。例えば、服薬の回数を指で示しながら説明すると、相手により伝わりやすくなります。

3. 聞き上手になって相手を尊重する
高齢者は、身体機能の低下、経済状況や生活環境の変化、家族との別れなどから、将来への不安感や社会からの疎外感を抱きやすくなります。治療に対してネガティブになったり、歯科医師に対して懐疑的な態度をとったりすることもあるでしょう。そのようなときこそ相手を尊重し、話に耳を傾けることが大切です。なぜそのように考えるのか、理由が見えてくるかもしれません。

コミュニケーションをとるうえで大切なのは、相手を尊重する姿勢です。思いやりの心と敬意を持って接することが、円滑なコミュニケーションにつながります。

多忙時に備えてゆとりある対応をするための対策を

ゆとりがあるときはていねいに対応できても、忙しいときにはそれが難しくなるものです。高齢の患者さんへの対応がずさんになったり、思い通りに事が進まずいらだちを感じたりするかもしれません。その対策としては、高齢の患者さんの予約を比較的すいている時間に誘導することや、じっくりと対応するための入念な準備が有効です。また、それが患者さんのペースを守ることにもつながります。

高齢者を理解して思いやりのあるコミュニケーションを

歯科医院における高齢の患者さんとのコミュニケーションには、注意すべき点が数多くあります。日本では急速な高齢化が進んでいます。高齢者の心身の変化を理解して、思いやりのある誠実なコミュニケーションを実践していきましょう。

いかがでしたか?タカラベルモントは先生と一緒にこれからの医院づくりについて考えさせていただきます。いつでもお気軽にお声掛けください。