歯科医院における患者さんのプライバシーの守り方

2005年4月に個人情報保護法が全面施行されて以降、患者さんのプライバシーをより尊重し、個人情報の保護に取り組む歯科医院が増加しています。今回は、歯科医院が患者さんとどのように接するべきか、また診療から得た医療情報をどのように扱っていくべきかをご紹介します。

患者さんのプライバシーを尊重する接し方とは?

ユニットごとに個室が設けられている歯科医院は患者さんのプライバシーを守りやすいのですが、ユニットを並べて置いている歯科医院では患者さんの様子がお互いに丸見えになってしまうこともあるでしょう。そのような場合は患者さんのプライバシーを尊重するために以下のような点に配慮が必要だといえます。

  • 患者さんの個人情報が含まれるカウンセリングは個室で行う
    患者さんの症状や治療法、治療費や支払いなどの個人情報が含まれる説明は、カウンセリングルームをはじめとした個室で行い、ほかの患者さんに聞こえないように配慮をします。
  • 患者さん同士が隣り合うユニットにならないような予約や案内を心がける
    ユニットの数に余裕がある場合には同時間帯での予約をセーブし、患者さんを近接したユニットへ案内しなくても済むように工夫しましょう。
  • パーテーションやカーテンで区切る
    ユニットの間をパーテーションやカーテンで仕切れるようにして、プライバシーに敏感な患者さんも安心して治療を受けられる空間づくりを心がけましょう。
  • 患者さんのプライベートな話題にはなるべく触れない
    個室でない場合には、家族や仕事のことなど、治療に関係のない患者さんのプライベートな話題には踏み込まないようにしましょう。たとえ患者さんのほうから話してきたとしても深入りはせず、軽い世間話の範囲にとどめます。

プライバシーへの考え方には個人差があります。プライバシーのことをあまり気をかけない患者さんに合わせていると、敏感な方が不快に感じる可能性があるので、適切な対応を心がけてください。

患者さんの個人情報を扱う際の注意点は?

歯科医院が診療を通じて得る医療情報は、患者さんの大切な個人情報です。「患者さんの個人情報を院外に持ち出さない」ことが、医療情報を扱う際の大前提となります。

  • カルテや同意書など個人情報の管理者を決める
    問診票やカルテ、同意書といった紙の個人情報は、きちんと整理して鍵のかかる書類棚や引き出しなどに保管します。さらに、管理者を決めると責任の所在が明確になり、スタッフの管理意識が高まります。
  • 電子カルテはパスワードを設定したうえでアクセスの権限や範囲を制限する
    電子カルテは紙のように保管スペースを確保する必要がなく管理にも便利ですが、スタッフの誰もが見られる状態では情報流出の危険性があります。電子カルテにはパスワードを設定し、アクセスの権限や範囲を制限することが重要です。
  • 電子カルテを扱うパソコンは定期的なウイルス対策を実施する
    電子カルテにアクセス制限をかけていても、パソコンがウイルスに感染してしまうとセキュリティーに問題が生じます。不正な閲覧やコピーがされないように、専用ツールを用いたウイルスのチェック・駆除を定期的に実施しましょう。

スタッフの個々人が気をつけるだけでなく、組織として個人情報の保護に取り組むことが重要です。

歯科医院としての方針やポリシーを明確に

歯科医院として、個人情報保護方針やプライバシーポリシーを明確に示すことは、医療行為に携わる者としての社会的責任であり、患者さんへの誠意でもあります。患者さんや来院を検討している方に広く伝えられるよう、ホームページや院内の掲示板に掲げておきましょう。

また、対面で伝えることも大切です。初診やカウンセリングの際に口頭で説明したり、リーフレットを渡したりすると、患者さんからの信頼が高まります。

患者さんとの関係をふまえた適切な対応を

プライバシーや個人情報に対する意識が高まっている昨今、歯科医院にも適切な対応が求められています。患者さんとの接し方や個人情報の取り扱いに関して、現状の患者さんとの関係をふまえた対応をしていきましょう。

いかがでしたか?タカラベルモントは先生と一緒にこれからの医院づくりについて考えさせていただきます。いつでもお気軽にお声掛けください。