「経費」を活用した個人経営医院の節税方法とは?

個人経営の歯科医院が節税対策をするにあたっては、経営にかかるさまざまな経費を会計上どのように扱うかが重要なポイントとなります。そこで今回は、節税に有利となる「経費」の活用方法について解説します。

所得税の計算の仕組みを理解しよう

個人経営の歯科医院にかかる税金は個人事業者と同様で、所得税、住民税、事業税、消費税、固定資産税などがあります。このなかで、経費が関係してくるのは所得税です。まずは、所得税の計算の仕組みと手順を確認してみましょう。

  1. 総収入金額(保険診療収入、自由診療収入、雑収入など)から経費を控除して、「事業所得金額」を算出
    (総収入金額-経費=事業所得金額)
  2. 事業所得金額から所得控除額(医療費控除、社会保険料控除、配偶者控除、扶養控除など)を控除して「課税所得金額」を算出
    (事業所得金額-所得控除額=課税所得金額)
  3. 課税所得金額に税務署が定める一定の税率をかけて「所得税額」を算出
    (課税所得金額×税率=所得税額)

課税所得金額が少なければ税金も少なくなるため、課税所得金額を抑えることが節税対策となるのです。

課税所得金額を抑えるために「経費」を抜け漏れなく計上しよう

課税所得金額を抑えるには、経費を抜け漏れなく計上して事業所得金額を低くする必要があります。歯科医院で経費として計上できる費用には、どのようなものがあるのか見ていきましょう。

歯科医院における主な経費とは?

経費は、「総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用の額」と、所得税法によって定められています。

歯科医院における主な経費には、材料費、給与、外注技工料、設備関係費(減価償却費やリース料など)、水道光熱費、研究研修費(講習会やセミナーへの参加費など)、諸会費(歯科医師会の会費など)などがあります。一方、自分や家族の医療費、健康保険や年金などの社会保険料、自宅の家賃や水道光熱費、固定資産税などは、必要な経費とは認められていません。

見落としがちな経費に注意!

経費として計上できるにもかかわらず、見落としがちなものがあります。以下で確認してみましょう。

  • 交際費(事業関係者への接待、慰安、贈答などの費用)
  • 福利厚生費(従業員の慶弔禍福、歓送迎会や親睦会、厚生施設利用時などの費用)
  • 旅費交通費(研究研修のための交通費や宿泊費など)
  • 未払い・前払い経費(未払いの給与や、前払いした家賃など)

節税対策になるからといって、むやみに経費を増やすことはできません。しかし、経費として認められる費用は、きちんと計上したいものです。

知っておきたい概算経費という考え方

保険診療報酬が5,000万円以下の歯科医院の場合は、経費を実際にかかった金額ではなく、一定の計算式で経費金額を算出する「概算経費」という方法があります。概算経費の計算方法は、以下のとおりです。

  • 保険診療報酬が2,500万円以下
    保険診療報酬×72%
  • 保険診療報酬が2,500万円超~3,000万円
    保険診療報酬×70%+控除額50万円
  • 保険診療報酬が3,000万円超~4,000万円
    保険診療報酬×62%+控除額290万円
  • 保険診療報酬が4,000万円超~5,000万円
    保険診療報酬×57%+控除額490万円

例えば、保険診療報酬が3,500万円の場合の概算経費は、3,500万円×62%+290万円=2,460万円となります。実際の経費が2,200万円だった場合には、260万円も多く経費を計上できるのです。

ただし、概算経費が認められているのは保険診療に関する経費だけで、自由診療の経費は別途算出しなければなりません。また、保険診療と自由診療の合計額が7,000万円を超える場合には適用されません。

経費に関する知識を学んで効果的な節税を!

経営者が経費に関する正しい知識を持っていれば、効果的な節税ができます。税理士に一任しているという方も、勉強してみることをおすすめします。

いかがでしたか?タカラベルモントは先生と一緒にこれからの医院づくりについて考えさせていただきます。いつでもお気軽にお声掛けください。